星空の学舎〜自主夜間中学

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 全国には未だ100万人を越える義務 教育未修了者が学ぶ場を求めている。現在、東京や千葉、神奈川、大阪、京都、奈良、兵庫、広島の8都府県の35校に約3000人が学ぶが、高齢者にとって 1日の仕事を終えた後、片道数時間もかけて通学することは難しく、地元への夜間中学開校を望んでいる。
 そのため千葉県松戸市や埼玉県川口市、東京都江東区では、市民のボランティアによる自主夜間中学が公民館などの一室を借りて20年近く続けられてきた。 生徒さんが1人も来ない日もあったが、夜中の灯りを守り続けようとスタッフは教室で生徒さんを待ち続けた。
 自主なので教えるのは素人、教材も手作り、卒業証書もなければ行政からの援助もない。それでも「勉強が楽しい」「学校に通うのはずっと夢でした」と生徒 さんたちが通って来る。戦争を体験した高齢者がいれば、海を渡ったオモニもいる。学校に行けなかった不登校の子どもたちもいる。最近では家族を養うために 世界中から集まる出稼ぎ労働者たちの顔も見える。机の上の勉強ばかりが自主夜間中学ではない。花見や餅つき、遠足など教室を離れた授業では、人生の先輩で ある生徒さんから学ぶことも多い。
「もう一度勉強がしたい」「定時制高校に通いたい」「友達が欲しい」年齢も国籍も、学ぶ理由も様々ながらお互いに励まし合いながら、笑顔を忘れずに一生懸命に学ぶ彼らの姿を通して、学ぶことの意味を考えてもらいたい。
 憲法第26条が保障する「教育を受ける権利、教育の義務、義務教育の無償」とは国がすべての人に教育を受けさせる義務を負っていることを明確化したもの だ。他国の人権侵害を問題にする前に、自分の国の人権救済をする方が先だろう。愛国心を教えるのが教育ではない。

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