悪魔の兵器−2

  砲声が絶えることのないアフガニスタン。かつてシルクロードの時代より栄え、首都カブールは商業都市として、またカブール川沿いの豊かな緑と落ち着いた町 並みをして、アジアのスイスと言われたこともある美しい所だった。今では街の半分は砲撃で崩れ去り、無傷の建物は皆無と言える。旧ソ連軍の侵略と、撤退後 に始まった民族・政党各派の内戦で町のあちらこちらには塹壕が掘られ、また地雷原が縦横無尽に設けられた。これが一国の首都だろうか。
 カブール市街が見渡せる丘に登る。遠くにはヒンズークシュ山脈を望み、道には羊の群を追う少年にのどかな田舎を想像するが、道路の窪みを指して、「数日前に地雷が爆発した跡だ」と教えられた。たしかに道ばたの塀には今も血糊がべっとりと付いたままだった。
 長引く内戦で、どこに地雷が埋められたのか、誰も知らない。一晩で前線が移動して、そのたびにあらゆる場所に地雷が埋められた。自分の身を守るために。 その地雷原の上に砲撃で倒壊した建物の残骸が横たわる。そこで悲劇が繰り返される。戦闘が終わり、難民が帰還してきて自分の家を建て直そうと残骸を取り除 くと、その下の地雷が目覚めて無差別に殺戮を始める。
 アフガニスタンでも民間団体が地雷除去に取り組んでいる。平らな広い道路では、手作りの創意工夫がなされた装甲ドーザーが地雷を掘り出しながら、除去し て行くが、狭い路地や凹凸がある斜面などは人の手でひとつひとつ掘り出して行かなければならない。地雷一個あたりの相場は2~3ドルだが、その除去作業に は一個に対して約1000ドルもの費用がかかる。
 食糧不足、医薬品不足、社会活動が停滞しているアフガニスタンでは、今も前線を挟んで地雷が埋められている。

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